SELMER SERIE2 アルトサックスをGP※1 にリプレートさせていただきました。
※1 GP=ゴールドプレート=金メッキ
今回はBefore&Afterも踏まえてGPになるまでをご紹介したいと思います。
1 まずは完成したGPのアルトサックスです。↓
2 次に最初の状態です。この楽器はシリアル49万台なので1992年~1993年製、約27年前の楽器です。セルマー ジュビリー前シリーズ2は現在のジュビリーよりラッカーが丈夫なものが多い印象です。今回の楽器も経年にしては綺麗な状態で「見た目」や「管体の保護」という観点では現状問題はありませんが、GP特有の豊かで響きある音色が欲しい!ということで出してくださいました。↓
3 まず全てのパーツを分解します。キーだけでなく2番管とU字管も分解します。
その後タンポ、コルク、タンポ、針ばね等の消耗品全て外します。その後ラッカーの剥離を行います。左がラッカー剥離後、右がこれから剥離するベルとU字管です。結構色が違います。左が本来の真鍮の色です。剥離しただけでは綺麗に強くメッキがかからないため、次の工程で研磨をして、下地作りをします。↓
4 研磨した管体とキーです。メッキの際に最重要となる工程です。メッキの出来は9割がた研磨の出来です。表面に残った傷はそのままメッキをかけた後も浮いてくるので鏡面に仕上げます。個人的にはリプレートの中で一番手間のかかる工程です。彫刻は消さず、最小限の研磨で最大限鏡面を目指します。↓
5 金メッキをかけた管体です。綺麗に仕上がりました。外だけなく音の反射する内側も完璧に金メッキがかかっています。(内側もメッキ前に研磨しています)彫刻もそのまま綺麗に残っています。キーも同様の状態でこの段階まで来るとほぼ新品のようになります↓
6 2番管とU字管を繋ぎ直します。製造時の繋ぎが甘い楽器が少なくなく、ここを繋ぎ直すことで鳴りや反応が向上するケースが多いです。その後フェルト、コルク、タンポ等々消耗品を新品に交換して組み上げ完了です。また組み上げの際は、楽器に求める点や演奏スタイル、理想の音色等々をヒアリングさせていただいて、タンポをはじめ組み上げに使うパーツはすべてお選びいただいて理想の一本を一緒に作り上げさせていただきます。
最後に、お渡しの際に対面で微調整を行い完了です。※郵送でのご依頼の場合でも再調整は1年間何回でも無料ですのでご安心ください。
今回もお客様にお喜びいただけて何よりでした。当店としても自信をもってお渡しできる仕上げりでした。
今回はGPでしたが、SPやPGP(ピンクゴールド)へリプレートも可能ですので、ぜひお考えの方はご相談ください!
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